第51回日本小児神経外科学会では、魅力的なプログラムを用意いたしました。
特別講演は2名の先生にお願いしました。
尾身茂先生と間野博行先生です。
尾身茂先生は、自治医科大学の1期生です。政府のコロナ分科会で皆様よくご存じだと思いますが、今回はコロナのお話しではありません。先生は自治医科大学卒業後9年間の義務年限の終了後、WHOに挑戦され、西太平洋地域事務局長まで務められ、東アジアを含む西太平洋地域からポリオを撲滅し、SARS勃発の際にも迅速・機敏に対応され高い評価を得ました。今回はこの海外経験などをもとに、特に若手の先生への熱いメッセージをいただきます。
間野博行先生は、自治医科大学ゲノム機能研究部教授時代に、肺癌のALK融合遺伝子を発見され、その後の治療につなげるという成果を上げられました。ゲノム医療を研究室から臨床の現場に生かし、現在どんどん発展している国内のがんゲノム医療の中心的役割を担っておられます。数多くの賞を受賞されている高名な先生ですが、今回はゲノム医療の小児がんへの展開についてご講演いただきます。
海外からの3名の先生に講演をお願いしました。
Nelci Zanon Collange先生は、国際小児神経学会(ISPN)の教育担当をされている女性です。「日本に求められる国際協力や国際貢献」についてお話ししていただきます。
Samer K. Elbabaa先生は、脊髄髄膜瘤の胎児手術の第一人者ですので、そのご経験をお話していただきます。
Giuseppe Cinalli先生は、小児神経外科の大御所ですが、今回は内視鏡手術、特に硬性鏡手術についてお話ししていただきます。
他分野の先生からの教育講演として、以下の2名の先生にご講演いただきます。
小児画像診断について特に脳外科医が苦手とする分野を解説いただき、被曝低減を考えながらの検査の正当化と最適化についてもお話ししていただきます。
Langerhans細胞組織球症とその関連疾患について、脳外科医が知っておかなければならないことについて、詳しく解説していただきます。
虐待のシンポジウムでは2名の先生に指定演者としてご発表いただきます。
笹倉先生は、冤罪救済をテーマとして活動されており「イノセンス・プロジェクト・ジャパン」の中心的役割を担っておられます。虐待についても造指が深く、小児頭部損傷研究会でも活躍されています。
小橋先生は、自治医科大学を卒業され、地域医療に従事し、小児医療の現場で子ども虐待に向き合ってこられ、現在も千葉県で虐待予防プログラム「No Hit Zone」の啓発等幅広く活動を行っています。
今後、小児神経外科医が広くてんかん・機能的疾患の手術治療に関わっていく必要があると考え、今回てんかん・機能的疾患のセミナーを開催いたします。
以下のような豪華な講師陣でのプログラムを予定しておりますので、多くの小児神経外科医にとって、てんかんの手術治療に携わるための「学び」の機会となることを期待しています。
川合 謙介 先生 (自治医科大学)
宇佐美 憲一 先生(国立成育医療研究センター病院)
貴島 晴彦 先生 (大阪大学)
岩﨑 真樹 先生 (国立精神・神経医療研究センター病院)
平 孝臣 先生 (東京女子医科大学)
© 2022 The 51st Annual Meeting of the Japanese Society for Pediatric Neurosurgery